環境・農業の通信制大学

自給率の向上や、働き方の見直しが行われ、昨今では若い人たちの間でも農業への関心が高まってきています。二十代三十代の若者が地方へ移住し、新たに農業を始める動きもあります。

今回は、通信制大学における農業や自然環境の学習状況について紹介したいと思います。

農学部では、農業だけでなく畜産業や獣医学、生物学などの幅広い分野の教育・研究が行われています。どの大学でも知識だけでなく実践を大切にしていて、農場や実習林を保有して実習に利用している大学も多いのが農学部の特徴です。
最近の傾向としては、環境保護の機運が高まっていることから、農学部以外の学部でも大気汚染の問題や温暖化などの環境問題の研究に力を入れている大学も増えています。
では、通信制の大学での農業や自然環境についての学習状況はというと、まだまだ学習可能な学校が少ないのが現状です。

農業に特化した通信制大学はなく、環境系では星槎大学が該当します。星槎大学には、共生科学部という学部があり、通信制大学で環境について学習することが可能です。スクーリング授業にもさまざまな環境系の授業が設けられており、「生物学」「自然環境調査法入門」「野外調査について」「地球環境と微生物の関係性」「大気汚染について」「土と地球のなりたち」など、地球環境や自然環境について学習したい方にとってはうってつけの授業が開設されています。→星槎大学の詳細

武蔵野大学 通信教育部では、環境学研究科「環境マネジメント専攻」があり、企業や自治体等における低炭素化や資源循環の高度化などに貢献できる人材および地域社会の環境マネジメント推進のキーパーソンとなる人材を養成を目標としています。
また、博士課程には「環境システム専攻」があり、より幅広い持続可能な社会の構築実現に貢献できる人材を養成を目指しています。→武蔵野大学 通信教育部の詳細  →武蔵野大学 大学院通信教育部の詳細

また、通信制大学院の京都産業大学大学院の経済学研究科では、「環境経済学」や「農業政策」について研究することができます。京都産業大学大学院の経済学研究科の研究領域は多岐にわたり、「環境経済学」や「農業政策」のほかにも、「労働経済学」「日本経済論」「地域経済論」「企業経済論」「中小企業論」「日本経済史」「財政学」「地方財政論」「公共経済学」「金融論」「証券投資論」「社会保障論」「国際経済論」「経済体制論」「開発経済学」「中国経済論」の18の経済政策系研究領域が用意されています。→京都産業大学大学院の詳細

これらの通信制大学や通信制大学院で環境についての学習は可能ですが、農業を専門的に学びたいと考えている方よりは環境問題や自然環境に興味がある方向けの授業が多いので、実践的に農業について学習したい方は専門学校や全日制の大学をオススメします。

また、ただ純粋に農業について実践的に学びたいということであれば、WWOOF(ウーフ)という制度を利用するのも手です。WWOOFとは、World Wide Opportunities on Organic Farmsの略称で、農家に無料で宿泊させてもらう代わりに、農作業を手伝う制度です。この制度を利用しながら実際の農業がどのようなものかを知識だけでなく実践で学んでいくのも良いでしょう。

 

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