通信制大学というと教員免許の取得を思い浮かべる人が多いですが、通信制大学で学べる学問は多岐にわたっています。普通の四年制大学を卒業した後、社会人になってから、「やっぱり美術やデザインの勉強をしたい!」という方も多く、人気の分野になっています。今回はそんな美術やデザインを学ぶことができる芸術系の学部を設置している通信制大学を紹介していきます。
美大として知名度の高い武蔵野美術大学の通信教育課程です。「ムサビ」の専門的な美術・芸術・デザインを通信で学ぶことが可能です。学科は油絵学科、デザイン情報学科、芸術文化学科の3学科があり、より専門性に特化した4コース「絵画表現コース」「日本画表現コース」「デザイン総合コース」「芸術研究コース」に分かれています。それぞれの分野でより高度な専門性を養い、アート・デザインの多様化に対応できる豊かな学びを提供します。
京都芸術大学は京都府左京区にある美術や芸術を専門的に学べる大学です。京都以外にも東京や大阪にもサテライトキャンパスがあります。芸術系の通信制大学としては日本最大の大学で、通信教育部だけで10,645名(2021年5月現在)が在籍しています。年齢層は18歳から96歳まで幅広く、会社員、主婦、定年後など、あらゆる立場・職業の人々が国内外から集う、日本初の通信による4年制芸術大学です。 また、web学習にも力をいれており、すべてのコースでシラバス(科目概要)、テキスト、動画教材をいつでもwebから閲覧・視聴することが可能です。
東亜大学院総合学術研究科のデザイン専攻(修士課程)では、デザイナーやアーティスト、教育者や美容化学の研究者などを対象とした通信教育で、総合的な思考や創造性を養い、デザイン・美術の分野で未来社会に貢献できる人材を養成することを目的としています。授業科目としては美学・字美術史持論、平面デザイン持論、美容の美学、生活機器デザイン持論、情報デザイン持論、美容構成学、立体造形持論、映像デザイン持論、香粧品科学、平面造形持論、感性科学持論、生命デザイン持論、の12科目が用意されています。
京都芸術大学大学院の通信教育では、「学術デザイン研究」「比較芸術学」「文化遺産・伝統芸術」「芸術教育」「地域文化デザイン」「日本画」「洋画」「建築デザイン」「日本庭園」などについて専門的に学習することが可能です。また、日本で初めて完全オンラインの芸術修士課程を設けたのが特徴で、京都芸術大学独自の学習用webサイト「airU」を活用して、授業以外の時も教員からサポートが受けることができます。さらには、少人数制の指導体制で、その道の第一線で活躍する教員が惜しみなく知と技を伝え、感性と意欲を刺激する環境が整っています。
倉敷芸術科学大学大学院の芸術研究科 美術専攻では、自宅学習を基本として、併せてスクーリングが実施されます。絵画、造形の分野で、豊かな感性・知性・人間性の育成を目指し専門分野の技能理論の研究を深めることを目的としています。また、芸術の複合化という新たな状況への対応を含め院生個々にテーマをもって、その表現の可能性を模索し、切り開いていき、併せて制作理論についての研究を行います。
このように通信制大学で美術・デザインについて学べる大学は多くはありませんが、通信制大学であれば、仕事をしながら子育てをしながらでも専門的な学習をすることが可能です。
美術やデザインを詳しく勉強してみたいけど、時間が無い、会社を辞められないという方は検討してみてはいかがでしょうか。