通信制大学の選び方

通信制大学の選び方のポイントを紹介します。

通信制大学は、さまざまあり、目的に沿った大学を選ばないと苦労するだけでなく、まったくの無駄になることもあるので、選び方には注意が必要です。

選び方1,目的を明確にする

まず、自分が通信制大学に通う目的をはっきりさせましょう。何か資格を取りたいのか、大卒資格を取りたいのか、教員免許が欲しいのか、明確に決めましょう。

通信制大学を選ぶときに卒業率を気にする方が多いようですが、卒業率は、ただ大卒資格を取るために通うのか、教員免許を取るために通うのか、によって大きく変わってきます。

まず通信制大学に通う目的を決めてから、卒業率や学費を比較検討していきましょう。

卒業率だけを見て決めると、後々苦労するかもしれません。

選び方2,卒業率のチェック

「大学のネームバリューなどは気にしていない」「とくに大学自体にはこだわりがない」「取りたい資格が無い」「とにかく大学卒業資格(学士)が欲しい」という場合には、卒業率は必ずチェックしましょう。卒業率を公開していない通信制大学はとても多いですが、そういった通信制大学よりは卒業率を公開している通信制大学の方が卒業率は高いと考えられます。卒業率が公開されていないので、絶対とは言い切れないのですが、ひとつの指標にはなります。

社会人として、会社などの組織に属した場合、大卒か否かで給与面で違いが出てくることがあります。そういった時には、すこしでも早く、「どこでもいいから大学卒業資格が欲しい」と思っている方もいるのではないでしょうか。大学側からすると、あまり芳しくない入学の動機に思われるかもしれませんが、大学卒業資格の有無で給与や昇進に差が出てきてしまう会社があり、それが社会の実情です。そういった方のためには、大学卒業率の高低というのは、とても大切な指標となってきます。

「大学卒業資格の取得」を一番の目的にするのであれば、「卒業率」を通信制大学の選び方のひとつの判断基準にしましょう。

→通信制大学の卒業率まとめはこちら

選び方3,スクーリングについて

通信制大学に通う上で、ひとつのハードルとなってくるのがスクーリングです。スクーリングとは、四年生の普通科の大学のように実際に学校や専用のスクーリング会場に行って授業を受けることを言います。通常、どの大学でもスクーリングを受講することは卒業には不可欠となっていますが、一部の通信制大学では、スクーリングを受講しなくても卒業資格を得ることができるようになってきています。

スクーリングで難しいのは、単位取得ではありません。通信制大学の卒業率が低いのは、単位の取得が難しいためですが、スクーリングの授業は比較的単位取得が容易です。実際に入学されたら分かると思いますが、独学に比べて実際に授業で教えられた内容は理解しやすいですし、分からなければ教授や同じ授業を受けた学生同士で教えあうことも可能です。それでも、スクーリングが卒業のハードルになるのは、時間のやりくりのためです。通信制大学では、昼間に仕事をしながら入学している方も多いので、スクーリングは大きな時間の負担になります。また、スクーリング会場が住んでいるところから遠い場合には、交通費や宿泊費が掛かることもあるので、注意が必要です。

ですから、通信制大学を選ぶ際には、学校の所在地はもちろんですが、スクーリング会場がどこにあるかも確認しておきましょう。大学によっては、本校舎のみでしかスクーリングを実施していない通信制大学もあります。また反対に日本全国にスクーリング会場を設けている通信制大学もあります。例えば、星槎大学は本校舎は神奈川県ですが、スクーリング会場は北海道から沖縄県まで18会場もあります。卒業や資格取得にスクーリングが必要な学校では、スクーリング会場を必ずチェックしましょう。

先程も書きましたが、テキストによる自宅学習に比べて、スクーリングによる単位の取得は、容易なことが多いです。ですから、スクーリングの有無だけで通信制大学を選ぶのは、あまりオススメできません。テキストによる自宅学習で単位が取れず、スクーリングに切り替えようとしても、スクーリングが実施されていなかったり、スクーリングを受ける時には追加費用が掛かることもあるので、注意しましょう。

→通信制大学のスクーリングまとめはこちら

選び方4,学費の見方

通信制大学を検討する時に、注意してほしいのが、学費です。通信制大学は、通学制の大学に比べて学費がとても安く設定されています。また、入学試験も基本的には無いため、気軽に入学できるのがメリットです。ただし、通信制大学の平均的な卒業率は、10%前後だと言われており、在学年数も通学制の大学に比べて長くなりがちです。通信制大学を卒業するのに10年掛かった学生もいます。その場合は、通学制の大学に通うのとあまり学費は変わらなくなってしまいます。また、通信制大学によって、授業料にテキスト代を含んで無かったり、スクーリングは別に追加費用が掛かることもあるので、学校毎に細かくチェックすることが大切です。目安となる学費をまとめたページを作りましたので参考にして下さい。

→通信制大学の学費まとめはこちら

以上が、通信制大学を選ぶ際に注意すべきところです。通信制大学の選び方には、いろいろな考え方があるかと思いますが、まずは通信制大学に入学する目的を明確にしてから、選んでみて下さい。